お中元のマナーを解説！贈る時期や品物の相場など全てつかめる

お中元は日頃お世話になっている方に向け、感謝の気持ちを込めて贈るものです。この記事を読むあなたは、初めてお中元を贈ることになったところかもしれません。

お中元には細かなマナーがたくさんあり、おろそかにして品物を贈るとお世話になっている方に対し、失礼に当たる場合があります。

この記事で紹介しているのは、お中元を贈る際に押さえておくべきマナーについてです。最後までお読みいただきますと大切な人へ失礼のないようにお中元を贈れるようになります。

お中元の意味

お中元の起源は中国にあります。中国では7月15日は「中元」と呼ばれており、祖先を供養する日という意味合いを持つ日です。

中元の風習が日本に伝わったあと、仏教の文化が混ざり合い「日頃の感謝を込めて、お世話になっている方に贈る」という意味合いへ変わっていったのが今のお中元です。

お歳暮とお中元の違い

お中元と似た風習にお歳暮があります。

お中元は「上半期の感謝」を、お歳暮は「一年の感謝」をこめて、お世話になった方に品物を贈ります。お中元を贈った相手には、必ずお歳暮も贈るのがマナーとなりますので押さえておきましょう。

お歳暮について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

お歳暮のマナーを解説！贈る時期や品物選びのコツまでまるわかり

こちらをお読みいただきますと、お歳暮のマナーが理解できます。

お中元を贈る時期のマナー

お中元を贈る時期のマナーを紹介します。

お中元の時期

7月上旬から〜15日に贈るのがお中元の本来の習慣です。しかし、お中元の時期は地域差があるため一覧にしてまとめました。

地域	お中元の時期
東北・関東・北陸※	7月1日〜7月15日
北海道・東海・関西・中国・四国・北陸※	7月15日〜8月15日
九州	8月1日〜8月15日
沖縄	8月中旬〜9月初旬

このように、お中元の時期は地域によって異なります。九州と沖縄を除く地域にお中元を贈る場合には、7月15日に着くように贈るのが無難です。

※北陸は地域によって7月初旬〜7月15日、7月中旬〜8月15日の2パターンに分かれます。

お中元の時期を過ぎたら暑中見舞い・残暑見舞いで贈る

お中元の時期を過ぎてしまっても、暑中見舞いや残暑見舞いとして贈ることができます。暑中見舞いと残暑見舞いは贈ってよい時期が異なりますので、確認しておきましょう。

暑中見舞い：7月16日〜立秋（8月7日ごろ）
残暑見舞い：立秋〜8月31日

立秋は年によって日程が異なります。2023年は8月8日、2024〜2026年は8月7日が立秋にあたります。なお暑中見舞いや残暑見舞いを贈る時期については、お中元のように地域によって異なることはありません。

お中元の贈り方

お中元は本来、相手の自宅へと持参するものです。しかし、現在は配送を利用しても問題ありません。持参するか配送を利用するかによって、包装も適した方法に変えるのがおすすめです。

持参するならば品物を包装紙で包んだ上からのし紙を付ける「外のし」を選びます。しかし配送を利用するならば、のし紙が破れないように品物の箱にのし紙を付けてから包装する「内のし」を選択するのがベターです。

また品物と一緒に挨拶状を同封して贈るのが正しいマナーです。品物への同封が難しい場合には、品物が相手に届く頃を見計らって少し前に着くように、挨拶状のハガキを出しましょう。

のし紙のマナー

品物にかけるのし紙の水引は、以下のように紅白の蝶結び(5本か7本)を選びます。

水引の下には自分の名前をフルネームで記入しましょう。

熨斗（のし）の意味

熨斗とは包装紙についている飾りのことです。熨斗は縁起物として古来より贈り物に添えられてきた「干しアワビ」が由来になっています。

お中元ののし紙には、熨斗のついたものを選びましょう。ただし肉や魚介類など生鮮品を贈る際には、熨斗はつけないのが正しいマナーとなります。

表書きのマナー

お中元の表書きは「御中元」を使います。しかし、事情により時期をずらして「暑中見舞い」や「残暑見舞い」として贈る場合には以下のように表書きを変えます。

このように、暑中見舞いは暑中御見舞、残暑見舞いは残暑御見舞とそれぞれ書きます。

お中元を贈る相手

お中元を誰に贈ればよいかについて紹介します。

お中元を誰に贈るべきかについて、明確な決まりはありません。上司・別居の親・親戚・主治医・習い事の先生などお世話になっている方ならば、あなたの任意で贈れます。

贈ってはいけない相手

一方、お中元を贈ってはいけない相手がいます。公務員や政治家はお中元に限らず、物品を贈ったり受け取ったりしてはいけないと法律で決まっています。

せっかくお中元を贈っても受け取ってもらえず、返送の手間をかけさせてしまうといったことも考えられます。相手の職業が政治家や公務員であれば、お中元は贈らないようにしましょう。

もしあなたが受け取れない立場にあるにもかかわらず、お中元を受け取ってしまったならば、電話で受け取れない理由を伝え、返送する旨も伝えます。

その後、改めてお中元を受け取れない理由を書いた手紙を添えて、品物を返送しましょう。

相手が喪中の場合はお中元を贈れる？贈れない？

お中元はお祝い事に当たらないので、喪中の時期に贈っても構いません。しかしのし紙は、無地のものを使用する必要があります。

品物の選び方

お中元の品物の選び方を紹介します。

品物の相場

品物の相場は3,000~5,000円です。相場以上のものを贈ると気を使わせてしまうため、5000円を上限として品物を選びます。

品物の選び方

お中元には夏を感じるアイテムを贈るのが適しており、メロンやスイカ、桃など旬のフルーツは特におすすめの品です。

また相手の好みや家族構成や相手の嗜好によってアイテムを選び分けるのもよいでしょう。

子供さんがいる家庭ならアイスクリームやゼリーなどの菓子類が喜ばれますし、一人暮らしならそうめんのように日持ちするものがよいでしょう。お酒が好きな方にはビールのギフトを贈ると喜ばれます。

お中元をもらったときのマナー

お中元をもらったときのマナーについても紹介します。

お中元の礼状

お中元の品物を受け取ったら3日以内にお礼状を贈るようにしましょう。お礼状を贈る目的には以下の2つのポイントがあります。

• 相手の心遣いに対して感謝の気持ちを伝えること
• 品物が無事に届いたことを知らせること

お中元のお礼は電話のみで済ますといったことも多くなっていますが、お礼状も出すのが正しいマナーです。なお、お礼状の書き方がわからないという方はWebサイトを利用して、例文を参考にしながらの執筆をおすすめします。

ここではおすすめの例文を紹介しているサイトとして、鶴屋様のページを紹介します。鶴屋オンラインストア「お中元をいただいたらお礼状で感謝の気持ちを伝えましょう」

お中元にお返しは必要ない

本来、お中元においてはお返しを必要としません。しかしお中元は贈ったり贈られたりといった文化のため、お返しを贈ってももちろんOKです。

お返しを贈る際の注意点として、価格は同程度のものを選ぶように心がけましょう。いただいた品物より明らかに高額のものを贈ると「もうお中元は贈らないでください」という意味になります。

まとめ

この記事ではお中元を贈る際のマナーについて紹介しました。

お世話になった方への上半期の感謝をお伝えするのがお中元の意義です。相手との関係が末長く続くようマナーを守って丁寧に贈るようにしましょう。

お中元のマナーで最低限押さえておきたいのは以下のポイントです。

• お中元を贈る時期は地域差があるので7月15日に着くように贈るのが無難
• 品物にかけるのし紙の水引は蝶結びを選び、表書きは「御中元」とする
• お中元の品物の相場は3000~5000円
• 品物選びは夏を感じさせるフルーツ・菓子・そうめんなどを贈るとよい

細かいマナーについては 記事内で詳しく紹介しております。ぜひ参考にして大切な人にお中元を贈りましょう。